「オペラ座の怪人」 07/11/24 ソワレ
大阪へ行く用事があったので、ついでに前日予約で「オペラ座の怪人」を観てきました。
キャンペーンのオルゴールを貰うために、という不純な動機で。オペラ座の怪人バージョンのオルゴールをいただきました。

この日は運良く初見のキャスティング揃いで、オペラ座観劇7回目にして、ようやく高井さん以外のファントムを観れました。
作品は好きだし素晴らしいのですが、観る前と観た後は何となく気が重くなるので、ちょっと苦手だったりします。
でも今回は、久しぶりに観たせいか前方席だったせいかキャストのおかげか、物凄く良かったです。めちゃくちゃ良かったです。初めて観た時と同じぐらい感動しました。えすせきいちまんごひゃくえんの値打ちは確実にありました。

佐野ファントム、超かっこいい。
何度か西川貴教に見えました・・・よ。
高井ファントムはクリスの父親っぽく見えるのですが、佐野ファントムはさほど年齢差が気にならないので、ある意味やばそうでした。(いつ自制心がきかなくなってもおかしくなさそうで)
地下室でクリスの体に腕をまわして歌う時なんか、すごく素敵なカップルに見えて、もう、くっついちゃえよ、と思いましたよ。
とにかく演技が素晴らしくて感動しました。これほどファントムという人間が、その心が、理解できたのは初めてです。
繊細で、弱くて、哀しい、クリスを愛する一人の男でした。終盤は本当に泣けてきました。
今までは、彼の事を哀しいとは思いながらも、結局は自業自得だよね、とか思っていた節があるのですが、今回は心の底から彼を愛しく思いました。なぜ怪人を選ばないんだー!!と叫びたくなるぐらい。
本当にクリスティーヌのことを愛しているのだということが(特にドンファンの悲劇の時、全身を布で覆っていても)声と動きから伝わってきます。高井ファントムは、その歌声だけで存在感と威圧感と音楽家としての才能をかもし出していたのだけれど、歌声からそれほど複雑な感情は感じ取れなかったし、佐野ファントムは声から心情が伝わってきます。
怪人の指に光る指輪に、初めて気づきました。結構キラキラ光るので何度か目にとまりました。その指輪を、クリスの左手薬指にはめるのも初めて観たような気がします。
クリスが最後に突っ返す指輪は、あれだったんだ!知らなかった!今までどこ見てたんだ自分!

木村クリスも、すごく良かったです。綺麗なお声だし、お顔も綺麗だしスタイルいいし、バレエも踊れてるし素敵でした。
一箇所、台詞を間違えかけて言い直しておられましたが。
ただ、お顔がちょっと怖い。しかめっつらで空を睨んでいるような表情が多くて、やわらかな表情がなかったです。そのせいか、強そうな現実的っぽいクリスに見えました。ラウルに守ってもらわなくても大丈夫そう。

北澤ラウルも初見。おお、かっこいい人。歌も演技も、そつなくラウル役がぴったりはまっておられました。

石井ピアンジは、表情や仕草や小芝居が、いちいちおもしろくて噴出しそうになりました。でも歌声が、ちょっと物足りない・・・かも。半場さんが凄かっただけに。
黒田カルロッタも、表情がおもしろかったです。わがままプリマで、かわいい。でもビアンジ同様に、歌声がちょっと弱い・・・。
宮内メグは、歌が・・・歌えているところもあれば、まるっきり感情が入っていない棒歌いみたいなところもありました。
そういえば冒頭のオークション会場に居るらしきマダム・ジリーは、もしかしてメグなのかな。

カーテンコールは、スタンディングもあって熱かったです。
ファントムが姿を現すと、拍手が一段と大きくなることが嬉しくて感動して涙が出てしまいました。なんというか、劇中で誰にも認められなかった怪人が、観客には認められ受入れられて賞賛されていることが嬉しいのかも知れません。
ファントムがクリスをエスコートして先に引っ込む時、ラウルに向かって「失礼(ふふん)」と言うようなニヒルな優位的な笑みを向けていたのが素敵でした(笑)


「ジーザス・クライスト=スーパースター」 07/10/14M
初・ジャポネスクバージョン。6年前にエルサ版を一度観たっきりです。
ジャポのメイクは、美しくもありますが怖い。あの看板は果たして集客効果があるものか。逆効果じゃないのか。
メイク以前に音楽が、おどろおどろしいんですよ。なかなか慣れません。
見事に歌の上手い人が揃っていて、これだけのものを見せられると四季に惚れ直します。
が、観ていて疲れる作品なので、もう・・・しばらくは観ないでいい・・・。
とても素晴らしい舞台ですが、辛く切なく苦しく重いミュージカルなので、何だか精神疲労感が・・・。

舞台セットは、シンプルに大八車のみ。黒子ならぬ白子が、場面ごとに大八車を動かしてセットをつくります。何気なしに見ていたけど、あれは凄いです。
エルサの急斜面の荒地が強く印象に残ってたのですが、ジャポは大八車の白い板というだけで殺風景。そのシンプルさが美しくもありますが。

とにかく芝ユダと柳瀬ジーザスに圧倒されました。
柳瀬ジーザスは、良いお声!凛々しくて、でも普通の男であるジーザスでした。
あまりにも高音が多くて、喉を痛めそうな音程に聞こえるので心配になります。
芝ユダは、全身全霊で演じておられるという感じがビシバシ伝わってきて、見ているこちらまで苦しくなってきます。
あれが猫記念日にマラカスもって踊り回っていたのと同じ人かと思うと・・・。
前に観た時は、もっとジーザスへの愛が突っ走ってたような印象が強かったのですが、今回はちゃんと民衆のことも考えてるし、片腕である俺の意見に耳を貸してくれ、という感じなので意外でした。
別れの抱擁も、軽いハグだけで。パンフには、誰ユダか知りませんが頬ちゅーの写真が載っていたのでびびりました。
柳瀬さんも芝さんも村さんも、美声が低く響きすぎて歌詞が聞き取れませんでした・・・。

西さんは初見。綺麗な歌声で、高音も綺麗にのびてました。
でも歌い方が、花田マコのように妙に声が震えて聞こえる箇所があったのが気になりました。
西マリアは今日が初登場だったそうです。小柄なせいか少女のように見えたので、母性は感じず、優しいマリアという印象でした。
「あの人がかわいい」という言い方と表情が、恋にときめいているような感じでした。
ジャポメイクだと群集にまぎれてしまうせいか、マリアがどこにいるのかわからなくて見失うことが多かったです。エルサの服装とメイクなら見つけやすいかな。

飯田カヤパは、お年に似合わず低くて渋い美声。あの怖い坊主頭のおじさんが、まさか現役大学生とは誰も思いませんよ。司祭3人と賀山ペテロも良いお声で、耳の保養でした。
阿川アンナスは高音が少し難儀そうでした。
神崎シモンは、お声自体は良いのに、高声が裏返ったりして、ちょっとへろへろな感じでした。シモンは、もっとはちきれそうな勢いの歌と動きと狂信者っぽさがほしいなあ。

招待客も入っていたせいか(わたし自身も拍手のタイミングがよくわからず)、出演者が歌い終わった後の拍手が非常に少なかったんですが、下村ヘロデの時だけ拍手の大きさが違いました。恐るべし。
あの瞬間だけは観客全員が思わず拍手しちゃったような感じです。
京都では青アフロじゃなく、天草四郎のような髪型のヘロデ。安土桃山風俗を取り入れているそうです。ていうかヘロデ王ショウのようでした。
扇子さばきが美しくて、歌舞伎の見栄きりも綺麗に決まってて、動作すべてに見入ってしまいました。

エルサとジャポは、舞台美術やメイクや衣装の違いだけじゃなくて、ユダ自殺時の消え方とか、スーパースターを歌うユダの登場の仕方とかも違うんですね。ユダの消え方は、狂って自殺したようには見えにくい。
アンサンブルの衣装は肌露出が多くて、冷えそうだし怪我しそう・・・。


「エビータ」 07/07/15 マチネ
10年ぶりに観ました。マガルディとミストレスって誰だっけ?というぐらいに覚えていなくて、数年前に演出や衣装が変わったそうですが、どこがどう変わったのかもわからないぐらいです。
「音楽の宝石箱」という呼び名は伊達じゃないです。観る前は、そんな大げさな呼び名・・・とか思ってましたが、実際観たら(聞いたら)物凄く納得しました。
でも、おもしろかったとか楽しかったという感想を持ちにくい作品なので、個人的には数年に1回観たら充分かなあと。

芝チェは、さすがの存在感と貫禄でした。すごいとしか言えない。
これは芝さん好きな人にはたまらない舞台だと思いました。出ずっぱり歌いっぱなし。
最前列で目の前で芝さんの歌をこれほど大量に聞ける機会なんて滅多にないので、堪能させていただきました。ええ声してはりますなあ。
生まれ変わったら芝さんの声を持って生まれたい。
主役よりも出番と台詞と歌多いですよね。ていうか主人公よりも印象に残る気がします、芝チェって。
作品中でチェの名前は出てこないし、観客にとっては「結局、あれ誰?」な存在だと思うんですが。私もチェ・ゲバラという人物が何者かを知ったのは、つい最近でした。
一応エビータと会話するシーンはあるけど、実際にチェはエビータと関わることがあったのかな。
学生時代にチェの歌を全部覚えていれば、地理と歴史のテスト(の一部分)に役立ったのに・・・と、ちょっと悔やしい。川島芳子さんにも同様のことが言えます。

井上エビータは素晴らしかったです。美しくて凛々しくて野心にあふれた、哀しいエビータでした。
強い瞳でまっすぐに前を見据えて微笑む井上エビータが、かっこよかったです。

渋谷ペロンは、軍人・大統領にしては、ちょっと弱そう。声も優しめというか、力強く響く声ではないので、この役の声には物足りなく感じました。

内田マガルディは、すごい良い声。さすがムファサ。色男で遊んでそうではあるけど真面目そうでもあるマガでした。
ミストレスって、出番あれだけ・・・。勝又さんはキレイな声の人でした。
前に観た時は、エビータを迎えにくる死神が気持ち悪かったのが印象に残ってたんですが、今回は死神が出てこずに幕がおりたので「あれっ?」と思ってしまいました。

男性アンサンブルの豪華さと、人数の多さに驚きました。
女性アンサンブルに佐和さんが入っておられるのも結構贅沢。
カーテンコールで、芝チェはタガー締めっぽいことをされてました。芝さんなら何でもアリなんですか。


「夢から醒めた夢」  07/07/03
全国公演です。
この会館はロビーが狭くて天井も低いので、足長ピエロはロビーには登場してくれませんでした。もしかして外に居たのかも。
ロビパフォではオレンジ小人さんが、眼前のカメラに向かってウインクしたりして、めっちゃくちゃ可愛かったです。
開演前に、客席内で輪投げパフォーマンスがあったんですが、油断しきって見ていたら、セクシーお姉さんに投げ輪を渡されてしまいました。ギャー。
嬉しさと恥ずかしさの割合が1:9な感じです。結果はもちろん失敗。というか成功者ゼロでした。あんな遠くから投げて成功させている兵隊さんは本当に凄い。

真家ピコは、かわいい。前髪をおろした(あまりオデコ出してない)ピコって、何だか新鮮。
歌は、高音が弱かったり、もうちょっと頑張れーと思うところが多かったけど、とにかく元気でかわいくて好感が持てるピコでした。
台詞の話し方が、きれいだなあと思う所もあったし、ヤクザの刺青を見た時の「あらまー!」て感じの表情もおもしろかったし、全般的に吉沢ピコより好みです。
ラストの「あーあー」は最後まで伸ばさず途中で切ってしまってたけど、別に違和感なく自然に聞けました。
カーテンコールで、幕が開くたびに最後まで客席へ両手を振ってくれてた姿が可愛かったし嬉しかったです。

有賀メソは、2日前まで違う舞台に出演していて、かつ1年以上のブランク(メソ役の)があるとは思えないぐらいでした。よくできるなあ・・・。
遊園地のシーンで、ローラースケートのブレーキをかけるキュッという音が2回ぐらい聞こえて、久々のスケートだから感覚が戻ってないのかな、とか思ってしまいました。
新聞少年が抜けきれてないのか、結構さわやかメソでした。あんなさわやかなメソ初めて見た・・・。
おとなしい、いじいじメソなんだけど、ピコとおじいちゃんおばあちゃんへ話しかける時の話し方や表情や雰囲気が、とても優しくて穏やかでさわやかなんですよ。
なので、それほど暗くなかったし、「きっとこれはチャンスなのさ〜」も、そんな黒い感じはしませんでした。
まだメソ役(学生服)が似合うのがすごいですよ有賀さん。
歌もダンスもさすがで、「進学塾でしごかれた〜」の「た〜」から声を盛り上げていくところがツボでした。
前回観たのが飯村メソ(の初日)だったので、やっぱり安心して見れて聞けるメソって大事だなあと思いました。
メソは出番多いわけじゃないけど、メソがしっかりしているかどうかで、舞台そのものの印象も違ってきます。

石井エンジェルは、びっくりするぐらい爽やかで甘いマスクの人でした。エンジェル役は、次々と似たようなタイプの人をもってくるなあ。
歌も台詞もダンスも、素敵でした。初役とは思えない。
有賀エンジェルも好きだったけど、演技は石井エンジェルが一番好きかも。今までに聞いたことのないニュアンスの台詞の喋り方をするエンジェルで、おもしろかったです。
パスポート取り扱い規則書?の中には一応何か文字が書かれてました。

川原デビルは、京都で観た時よりも今日の方が数段良かったです。メイクも変わった気がします。
デビルの言動に、客席からも結構笑いが起こっていて、反応の良い会場でした。
登場シーンでいきなり片方のイヤリングを落としてしまったらしく、あとでさりげなく拾っておられましたが、前に川原デビルを観た時もイヤリング落としてた・・・。

天野配達人はお若いので、新米配達人みたい。顔が若いせいだけじゃなくて、雰囲気や言動も新米みたい。
最初は普通に良かったのに、ピコと会話するあたりから、だんだんと開口が顕著になってきてしまって、喋り方よりも口の動かし方がすごい。
良いお声されてるし、歌はお上手なんですが、たまにピコへの優しさみたいなものが全く感じ取れない時があったりして、何となく軽い感じの普通の人みたいでした。

韓暴走族も、良かったです。優しそうというか全然怖そうじゃなくて、気のいい親切なお兄ちゃんという感じでした。
ただ、ちょっと肉付きがよすぎかなあ・・・。
野中さんは、デビルで観たかったなあ・・・。
グレパス3人組が出てくると、何故だかホッとしてしまいます。

マコママの竹原さんも初見です。ずいぶん若いママ。
ママとの別れのシーンで、会場のあちこちから鼻をすする音が・・・。
舞台が狭いせいか、最初の事故シーン後にマコママが退場していく演出が不自然な方法になっていてびっくりしました。
立岡さんは声がしんどそうで、心配になってしまいました。
花田マコは、京都で観た時と同じ感じかなあ。高くなりすぎな高音の歌声が、どうしても苦手です。笑顔は可愛くて好きなんですけど。

初見のお客さんが多いみたいで、笑い声も多くて反応が良かったです。会場が小さい分、舞台上と客席との空気や反応がお互いにダイレクトに伝わりやすいので、こういう空間もたまには良いなあと思います。
カーテンコールはスタンディングオベーションで盛り上がってました。 この会場は、毎回カーテンコールが熱いというか長いです。同じ県内でも他市の会場ではカーテンコール回数少ないんですけど。


「ウィキッド」 07/06/23ソワレ
マチネに続いてソワレ観劇。席は2階の9列。
マチネではまったくわからなかった床照明も、オープニングで舞台奥にエルファバのシルエットが浮かび上がってくるのも、ばっちりキレイに見えました。そしてソワレで初めてドラゴンの存在に気づきました。

マチネと変わった点はなく、「ゴ〜ジャスドレス〜」とフィエロの「キラキラ〜っ」の言い方が違ってたぐらいかな。
いつフィエロに、かかしになる魔法をかけたのか、ソワレを観てわかりました。あの呪文はその為だったんだ。
あと、エルファバに届いた手紙は、フィエロからの無事に逃げられたという知らせなんでしょうか。だとしたら、あの時エルファバはグリンダに大嘘ついてることになりますよね。
で、フィエロは、一応ドロシーと一緒に戦ったかかしってことなのかな。

もしかして「Dancing Through Life」でのフィエロの動きは、彼の未来を暗示しているとか・・・?妙な振り付けだなーとは思ったんですよ。
フィエロの歌は「踊ろう」「脳みそ」「星屑」を繰り返してるだけっぽい。「僕たちは星屑、屑だけど星でもあるさ」は、言いたいことはわかるし言葉としては好きだけど、耳で聞くだけだと何か変・・・。
原詩は知りませんが、あそこまで「脳みそ」連発する理由が、後日オズの映画を見てわかりました。ドロシーのお供3人に足りないものがあるなんて設定すっかり忘れてた。

主役3人の関係が何となく「アイーダ」と重なっていたせいもあり、フィエロはラダメス系の女たらしの甘々おぼっちゃんだと思ってたら、そうでもなかったです。いい奴だ。
李フィエロの声と歌い方が、もろに好みでした。声の伸ばし方が好きです。
かかしに変えられても文句ひとつ言わずに、逆に感謝するところが凄いよね。まあ魔法の国だから許容できるんだろうけど。

エルファバが、前半で力強く「できるわ!」と歌っているのと同じメロディで、後半「できない・・・」と歌うのが、とても切ないです。
1幕前半では自信なさげで頑なな女の子だったのが、2幕では堂々とした大人の女へ変貌されていて、別人のようでした。すごいなあ。
沼尾グリンダ、終盤は少し声がつらそうでした。グリンダも歌多いから大変だなあ。
ボックは、小人といえるほどの低身長ではないけどいいのだろうか。
どうしても「ポック」に聞こえるんですが、ランペルとランプルみたいなものかな。

考えてみたら、魔法が出てくる四季ミュージカルって意外と少ないような・・・マジョリンと人猫と青い鳥とBBぐらい?
ちなみに原作となった「オズの魔女記」は、舞台と違って色々とシビアな内容らしいですよ・・・。